学生に薦める本 2023年版

臼井 陽一郎 

『燃えあがる緑の木:第1部 「救い主」が殴られるまで』

大江健三郎 新潮社 1993年

『燃えあがる緑の木:第2部 揺れ動く「ヴァシレーション」』

大江健三郎 新潮社 1994年

『燃えあがる緑の木:第3部 大いなる日に』

大江健三郎 新潮社 1995年

『岬』

中上健次 文芸春秋 1976年

『枯木灘』

中上健次 河出書房新社 1980年

『地の果て至上の時』

中上健次 小学館 2000年

『カラマーゾフの兄弟』

ドストエフスキー 河出書房 1960年

『魔の山』

トーマス・マン 岩波書店 1988年

『八月の光』

フォークナー 新潮社 2000年
ここにあげたのは、1年生の1年間全てを使い果たしてでも、読み込む価値のある本です。人間が目指すべき本当の認識課題がなんであるのか。自らの全存在をかけて、掴み取ることができるはずです。日本文学、ロシア文学、ドイツ文学、アメリカ文学からあげることにしましたが、いずれも、国民的文化圏は遥かに超えて、普遍的な、世界文学の域にも達した作品です。ほかにもまだまだ認識の基礎力を培っていくために必要な作品はありますが、2023年度の1年生には、以上を推薦図書としておきたいと思います。すべて、わたし自身が読み込んで、圧倒された作品です。これから大学で、たとえば法、政治、経済、社会、文化など、さまざまなジャンルの基礎的な教養を身につけていくことと思います。ここにあげた本は、どのジャンルの勉強にも、根本の部分において、生きてくる認識を与えてくれます。すべて、読み込んでみてください。人間としてこの世界に生まれてきた以上、考え抜くべきことが、珠玉の文体で、描き出されています。1年間あれば、読み通せると思います。そして、もっと先に行きたいと思ったら、研究室の扉をノックしてください。
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※2023年度の推薦本は図書館内のトピックコーナーに配架されています。(一部購入できないものを除く)