学生に薦める本 2009年版

 本は私の人生の中で大きなスペースを占めています。本からは沢山の知識を得たのは勿論ですが、小説を読んで自分の経験しない人生の主人公になったり、歴史をさかのぼったり、世界を駆け巡ったり、果ては自分の趣味や文化を豊かにして貰ったりしてきました。本にはどんな美女にも負けない素晴らしい魅力的な世界と人生があります。だから私はいつも本と一緒にいます。
 迷った時、悩んだ時、感動が欲しい時、どんな時にも本は私たちの望みを叶えてくれます。でもその満たされ方は、若いほど豊かです。残念ながら空想力の経年劣化は避けられません。ずっと本を読んできたから分かります。若い時に本から得るものは、年配になってから得るのに比べ何倍も大きいですし、価値があります。
 若者の活字離れがいわれていますが、もしそうだとすれぱ一番のチャンスに大きな宝物を得る機会を放棄していることになるでしょう。学生諸君がこの大学図書館という「本の森の中」を散策することを心から薦めます。
新潟国際情報大学 学長 平山 征夫