学生に薦める本 2004年版

大山 毅

『Nitobe武士道を英語で読む』

新渡戸稲造 宝島社 2004年
日本では宗教教育をしていない。それでも日本人は物事の善悪をわきまえて生活をしている。新渡戸は物事の判断基準は武士道の精神によるものであると述べている。世界的名著である「BUSHIDO」を対訳と解説つき(全文についているのではないが)の本書で読んでみてもらいたい。
[OPAC]

『五体不満足』

乙武洋匡 講談社 1998年
乙武氏は先天性四肢切断という重い障害をもって生まれてきた。五体満足で生まれてきてもふさぎ込んだ暗い人生を送る人もいる。それに引き換え、乙武氏は明るくさわやかに人生を楽しんでいるようだ。この本は彼の出生から20歳頃までの生い立ちの記録である。
[OPAC]

『腕で歩く』

ボブ・ウィーランド/遠藤正武 竹書房 2001年
アメリカ人のボブは大男であったが、1969年にベトナムで地雷により下半身を失ってしまった。それでもいろいろなことに挑戦しながら快活に生きている。そしてなんと腕で歩いてアメリカ大陸を横断してしまったのだ。本書の帯に筑紫哲也氏は「不屈とはこういう人のことを言うのだろう。地雷で下半身を失っても、人間としての輝きと目標を失わない。希望を見失いがちなこの国の若い人たちにぜひ読んでほしい。」と述べている。同感である。
[OPAC]