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小片 章子(図書館)
『山下りん : 明治を生きたイコン画家 』
大下智一著 北海道新聞社 2004.3
本書は、日本人最初の女性のイコン画家である「山下りん」の画業と人生を綴った評伝である。
イコンとは、キリスト教の信仰の要となるキリスト,聖母,聖人などの聖画像のことである。
山下りんは、明治の初めに日本初の公立美術学校で西洋画を学び、ロシア正教に入信し、帝政ロシアのペテルブルクにイコンを学ぶために派遣された。
留学中は、ラファエロに代表されるようなローマ・カソリック風の情緒豊かな宗教画を書きたいという個人的な欲求と、ロシア正教の画一的なビザンチン方式のイコンの勉強との板挟みで精神的につらい日々を送り、5年間の予定を2年で帰国した。本書で紹介されている彼女の日記には、苦悩と悩みの日々が多く綴られている。
帰国後は、神田駿河台の神学校内にアトリエを構え、イコンの製作に打ち込んだ。
彼女が製作したイコンは、日本全国の教会に収められ、お茶の水のニコライ堂のものなど一部は震災などで焼失したが、残っているものは現在でも祈りの対象として信者に大切にされている。
私は函館と札幌で彼女のイコンを見たが、女性らしいやさしい線の美しいイコンであった。
明治の時代にも才能とチャンスに恵まれた女性たちは、熱意と行動力を武器に海を渡ることができたという事に改めて驚く。
ロシアでイコンを見たい!と旅心を刺激された1冊である。
イコンとは、キリスト教の信仰の要となるキリスト,聖母,聖人などの聖画像のことである。
山下りんは、明治の初めに日本初の公立美術学校で西洋画を学び、ロシア正教に入信し、帝政ロシアのペテルブルクにイコンを学ぶために派遣された。
留学中は、ラファエロに代表されるようなローマ・カソリック風の情緒豊かな宗教画を書きたいという個人的な欲求と、ロシア正教の画一的なビザンチン方式のイコンの勉強との板挟みで精神的につらい日々を送り、5年間の予定を2年で帰国した。本書で紹介されている彼女の日記には、苦悩と悩みの日々が多く綴られている。
帰国後は、神田駿河台の神学校内にアトリエを構え、イコンの製作に打ち込んだ。
彼女が製作したイコンは、日本全国の教会に収められ、お茶の水のニコライ堂のものなど一部は震災などで焼失したが、残っているものは現在でも祈りの対象として信者に大切にされている。
私は函館と札幌で彼女のイコンを見たが、女性らしいやさしい線の美しいイコンであった。
明治の時代にも才能とチャンスに恵まれた女性たちは、熱意と行動力を武器に海を渡ることができたという事に改めて驚く。
ロシアでイコンを見たい!と旅心を刺激された1冊である。