学生に薦める本 2001年版

臼井 陽一郎

『形而上学入門』

マルティン・ハイデッガー,川原栄峰訳 平凡社 1994年
思索の本質がここに結晶しています。
[OPAC]

『ボンヘッファーを読む:反ナチ抵抗者の生涯と思想』

宮田光雄 岩波書店 1995年
思索者の壮絶さがここに読み込まれています。
[OPAC]

『社会学の根本問題:個人と社会』

ゲオルグ・ジンメル、清水幾太郎訳 岩波書店 1979年
社会の学の美しさにここで出会えます。

『宗教社会学論選』

マックス・ウェーバー、大塚久雄・生松敬三訳 みすず書房 1972年
社会の学の壮大さがここに彫り込まれています。

『カラマーゾフの兄弟上・中・下』

ドストエフスキー、原卓也訳 新潮社 1978年
 人間のもつ美しさ・醜さ・凄さがここに鏤められています。
[OPAC]

『道ありき 青春編』

三浦綾子 新潮社 1980年
100%透明な恋愛物語で、キリスト教の大切で美しい部分に出会えます。

『日の名残り』

カズオ・イシグロ 早川書房 2001年
セピア色の恋愛物語で、英国社会の未だに残る‘昔’に触れられます。
[OPAC]

『遠い山なみの光』

カズオ・イシグロ 早川書房 2001年
幻想的に描かれた人間模様を通じて、‘終戦直後の長崎’と‘英国の今の日常’を旅することができます。
[OPAC]

『海嶺』上・中・下角川文庫

三浦綾子 角川書店 1986年
江戸の人間の凄すぎる強さと日本の悲しすぎる閉鎖性が、凝縮しています。

『暗夜行路』

志賀直哉 新潮社 1990年
 原稿用紙の上の、美しすぎる景観描写、ただそれだけですが。
[OPAC]

『ハプスブルク一千年』

中丸明 新潮社 2001年
これだったら読めるだろう、欧州史!

『ペスト』

カミュ 新潮社 1983年
「結局」と、淡々たる調子で、タルーはいった。「僕が心をひかれるのは、どうすれば聖 者になれるかという問題だ」 「だって、君は神を信じてないんだろう」 「だからさ。 人は神によらずして聖者になりうるか――これが、こんにち僕の知っている唯一の具体的 な問題だ」あえてボキャブラリーのなさを隠さず書きます、かっこいい人間がかっこよく描かれてま す。

『神谷美恵子日記』

神谷美恵子 角川書店 2002年
この人に恋愛感情を抱いてしまった自分の醜さに恥ずかしさすら感じないほど、自分の心 を透明にしてくれる何かが、文字の一つ一つから感じられます。
[OPAC]