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学生に薦める本 2001年版
プラーソル・アレクサンドル
『処刑台』
- チンギス・アイトマートフ著、佐藤祥子訳 群像社 1988年
カザフの原野で暗躍する麻薬組織と破門された神学生の格闘。破壊的な現代人から逃れ行く一組の狼の姿を通して精神の危機に警鐘を鳴らした長編ドラマ。
群像社の解説より
群像社の解説より
『土台穴』
- アンドレイ・プラトーノフ著、亀山郁夫訳 国書刊行会 1997年
「土台穴」はソビエト文学の中でもっとも奇怪な作品のひとつだ」(パブロフスキー)、「プラトーノフは翻訳不可能だ」(ブローツキー)といった評価にも示されているように「土台穴」テキストの奇妙さ、難解さは彼のほかの作品と比べても群を抜いている。同士と福祉の自制上の不一致、意識的な?回表現、異常に多用される「今」と「すでに」、同語反復、主体と客体の転倒。長編小説と短編小説の文体の混在。俗語のおびただしい使用。この小説はまた、ジャンルの点から見ても見極めの難しい作品である。風刺小説、哲学小説、文体破壊の手法によるリアリズム小説、あるいはグロテスクな戯画小説、しかも、ほとんど聖書の詩篇にも通じる叙情的逸脱が混入することもある。多ジャンル、多言語がひしめきあうポリフォニー小説といった言い方もあるいは可能かもしれない。
亀山郁夫(訳者)のコメント
亀山郁夫(訳者)のコメント
(下)悪魔の誘いにのって愛する巨匠を救うために魔女となってモスクワの空を飛ぶマルガリータ。混乱をきわめたモスクワではついに当局が動き出したが、<悪魔御一行>の活躍はおとろえない。20世紀の三大傑作、ついにフィナーレへ!
群像社の解説より