学生に薦める本 2009年版

高木 義和

『超「超」整理法 知的能力を飛躍的に拡大させるセオリー』

野口 悠紀雄(著) 講談社 2008年

『検索は、するな。』

安田 佳生(著) サンマーク出版 2009年
前者は「情報検索」を活用すれば情報を有効に使いこなすことができるという内容で、後者は逆に「情報検索」に頼らずに自分自身で良く考えれば情報を有効に活用できるという内容となっており、一見すると全く逆の主張を展開している。
しかし、前者の場合、Gmailを例に必要なときに情報を検索で取り出すという情報利用の手段を勧めているものの、本当に情報を使いこなすには、情報検索だけではなく、問題意識を持って情報を自分で判断する力や、仮説構築能力の重要性を訴えている。また後者においても、情報検索に頼らず自分で考えること、相手に伝えることが情報を有効に活用することになると述べている。両者とも実社会における情報の活用が前提となっており実社会の経験の乏しい学生の状況で理解が困難な部分もあるが、情報活用の能力を身につけるため、視点の異なった両者を読んでみることをお勧めします。
[OPAC]
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