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大竹 康夫
『ワープする宇宙-5次元時空の謎を解く』
リサ・ランドール NHK出版 2007年
著者は今話題の女性理論物理学者で,日本でもNHKのBS特集で昨年と今年の2回にわたってインタビュー番組が放送された。
著者によれば私たちが生きている3次元(時間を加えて4次元)空間はワープ(歪曲)した見えない次元(余剰次元・パッセージ)から成る高次元空間の3次元スライス(ブレーン)である。また,地球の全質量が反対方向に引っ張っているにも拘らず,紙クリップが小さな磁石に引き寄せられることを誰でも知っているが,なぜ重力が電磁気力に比べてそれほど弱いのか。
この大きな謎に従来の3次元の素粒子物理学は答えることができなかったが,余剰次元はこれに答えることができるという。
本書は著者らが提唱する新しいブレーン宇宙モデルを,20世紀を通じて発展してきた物理学の必然的な帰結として理解できるように解説したものである。空間の次元とは何か,なぜ余剰次元を考えるのかから始めて,20世紀初頭から最近までの物理学の進展について詳しく解説した後で,ブレーン宇宙モデルについて紹介している。
そして最後に,再びそもそも次元とは何かと,新しい知見に基づいてその意味を問うている。数式を使わずにイメージ図を活用して説明しているので素人にも分かりやすい。
著者によれば私たちが生きている3次元(時間を加えて4次元)空間はワープ(歪曲)した見えない次元(余剰次元・パッセージ)から成る高次元空間の3次元スライス(ブレーン)である。また,地球の全質量が反対方向に引っ張っているにも拘らず,紙クリップが小さな磁石に引き寄せられることを誰でも知っているが,なぜ重力が電磁気力に比べてそれほど弱いのか。
この大きな謎に従来の3次元の素粒子物理学は答えることができなかったが,余剰次元はこれに答えることができるという。
本書は著者らが提唱する新しいブレーン宇宙モデルを,20世紀を通じて発展してきた物理学の必然的な帰結として理解できるように解説したものである。空間の次元とは何か,なぜ余剰次元を考えるのかから始めて,20世紀初頭から最近までの物理学の進展について詳しく解説した後で,ブレーン宇宙モデルについて紹介している。
そして最後に,再びそもそも次元とは何かと,新しい知見に基づいてその意味を問うている。数式を使わずにイメージ図を活用して説明しているので素人にも分かりやすい。