学生に薦める本 2007年版

永井 武

『若者はなぜ3年で辞めるのか?』

城繁幸 光文社新書 2006年
若者は、年功序列という固定観念をもって入社する。しかし、給料の上がり方と昇進だけについては、年功序列賃金体系はバブル崩壊後なくなった。大卒でも課長になれない人が半分以上、部長になれる人が1割にも満たない事実を知り、その会社の仕事に興味がもてなければ、退社を選ぶ。

 しかし現状では、転職事情は先進各国より遅れている。本当に年功序列でない国は、転職が可能だが、日本ではバブル前よりよくなりつつあるが、まだむずかしい。元通りの給料の仕事に転職できる仕事は、実力があるセールスマン、SE、プログラマに限られる。

 したがって現状では、3年でやめたらフリータやニートになる可能性が大である。3年でやめたくなるといろいろ悩み心の病になるケースもある。

 このようなことをよく知り、学生時代にキャリア開発して自分をよく見つめて、就職活動をする準備をして、就職活動をする必要がある。そのようなときに読む本として本書は、以前に薦めた『13歳のハローワーク』、『働くということ』と同様に優れている。
[OPAC]