学生に薦める本 2024年版

黒川 明日香(情報センター課)

『鬼火 : フランス人ふたり組の日本妖怪紀行』

アトリエ・セントー著 ; 駒形千夏訳 祥伝社 2017

『ONIBI : DiARY OF A YOKAi GHOST HUNTER』

アトリエ・セントー著 ; [Marie S.Velde訳] チャールズ・イー・タトル出版 2018
新潟が舞台となったフレンチコミック(バンド・デシネ)。
フランス人ふたり組が妖怪を写すカメラを手に、内野や古町、弥彦など、皆さんにも馴染みのある町を巡ります。
ほぼフルカラーで描かれており、どのページもとにかく色使いが素敵です。また、外国語表記のオノマトペは、日本とは異なる表現方法で、作品の音を想像して耳を澄ましてみたくなります。

作品の中で印象的だったのは、稲荷神社で狐へのお供え物を迷う場面。
狐=お稲荷さんのイメージは、日本独自のものであることを再認識しました。
さて、フランス人ふたり組は何を選んだでしょう?

ふたりが巡った町の地図もついているので、聖地巡礼ならぬ新潟散歩もおすすめです。
[OPAC]
[OPAC]

『オノマトペの認知科学』

秋田喜美 新曜社 2022
『鬼火:フランス人ふたり組の日本妖怪紀行』を読んで、オノマトペが気になったので手にとってみました。
普段何気なく使っているオノマトペですが、奥深さに驚きます。
本書によると、外国語のオノマトペを習得するのは難しいとのこと。日本のアニメや漫画を好きな外国の方は苦労されているのかもしれません。

個人的には、日本昔話特有の「桃が川を流れる音」、「おむすびが転がる音」などは、外国表現ではどのようなオノマトペになるのか気になります。
[OPAC]
※2024年度の推薦本は図書館内のトピックコーナーに配架されています。(一部購入できないものを除く)