学生に薦める本 2022年版

山下 功

『戦略的コストマネジメント: 競争優位を生む経営会計システム』

ジョン・K・シャンク, ビジャイ・ゴビンダラジャン著; 種本廣之訳 日本経済新聞社 1995年
この本の著者であるシャンクとゴビンダラジャンは戦略的管理会計の始祖とよばれています。それまでの管理会計が一企業の中だけを範囲としていたのに対して、企業の外部環境も考慮した管理会計を提言しているという意味で、画期的な文献です。ここでは、ポーターの価値連鎖(value chain)を管理会計と結びつけています。それに加えて、戦略的ポジショニング分析とコスト・ドライバー分析を戦略的管理会計の手法としています。
この本の原書が大学のゼミの教科書でした。当時は英語を読むだけで苦労しましたが、管理会計に興味を持つきっかけとなった印象深い一冊です。
[OPAC]

『競争優位の戦略: いかに高業績を持続させるか』

M.E.ポーター著; 土岐坤〔ほか〕訳 ダイヤモンド社 1985年
『戦略的コストマネジメント』に関連して、価値連鎖の基本文献も紹介します。経営学を学ぶ学生に薦める一冊です。
[OPAC]