学生に薦める本 2022年版
梶原 宏一(情報センター課)
『ポートランド地図帖 : 地域の「らしさ」の描きかた』
- デービッド・バニス, ハンター・ショービー [著] ; 埴淵知哉 [ほか] 訳 鹿島出版会 2018年
『「地図感覚」から都市を読み解く : 新しい地図の読み方』
- 今和泉隆行著 晶文社 2019年
『地図男』
- 真藤順丈著 メディアファクトリー 2008年
『ヘミングウェイ短編集(1)』
- ヘミングウェイ[著] ; 大久保康雄訳 新潮社 1988年
※2022年度の推薦本は図書館内のトピックコーナーに配架されています。(一部購入できないものを除く)
目的地に到着するための地図ですが、例えば訪れたことがある場所の地図を見て思い出して楽しむ、あるいは行ったことがない場所の地図を見て、場所のイメージ、色彩やにおい、自分が歩いている所を空想して楽しむ。そんな想像力をちょっと使った地図の楽しみ方のヒントをくれる本たちです。旅のお供にもお勧めです。
○ポートランド地図帖 : 地域の「らしさ」の描きかた
地図を何枚も重ねて都市そのものを浮かび上がらせる手法が楽しげです。
読み物としても十分面白い。パラパラとページをめくり、気になったところで手を止める楽しさがある本です。
○「地図感覚」から都市を読み解く : 新しい地図の読み方
ブラタモリ、実は最後まで見通した事がありません。あの番組を見ているとなぜかほっとして眠ってしまいます。
少し年老いてきたタモリさんとNHKのなせる業でしょうか。
○地図男
お天気のいい9月末の夕方、ある温泉宿で初めて露天風呂付客室に宿泊した時、ビールを飲みながら読んだ本です。薄い本でしかもスピード感のある展開もあいまって、夕食前に一気に読み終えました。温泉旅行とこの話がもたらす解放感で疲れが一気に吹っ飛んだのを思い出します。
コロナが収束して温泉旅行に行く機会があったらお試しください。
○番外編
ヘミングウェイ短編集(一)心が二つある大きな川
ヘミングウェイのこの短編を読んだのは高校生の時だったと思います。場所の勝手なイメージが今でも頭にあって、その場所に行ってみたいなーとたまに思い出す、そんな作品です。年を取って、ヘミングウェイの他の作品にも触れ、解釈は少し変わりましたが、そのイメージだけはずーっと変わりません。地図とは関係ないですが、興味がわいたらぜひ。旅行のお供にもお勧めです。