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学生に薦める本 1996年版
大山 毅
ネオフィリア
- ライアル ワトソン著 内田美恵訳 ちくま書房
ネオフィリアとは「新しもの好き」という意味だ。他の動物に比べて人間だけが特別 の進化を遂げたのは、人間が無類のネオフィリアだからだという仮定のもとに宇宙、 地球、生命の誕生から人間の知覚、感覚、行動まで広い範囲にわたって論議を展開し、 人間とは何かを考える。ライフサイエンス入門としても読みやすく、面白い本だ。
統計でウソをつく法
- ダレル ハフ著 高木秀玄訳 講談社ブルーバックス
第1刷が発行されたのが1968年だったから相当に古い。だが、その内容はいま読んで も十分面白い。数式を一切使わずに統計学のいろいろの側面が平易に述べられている。 統計学でだましたりだまされたりしないためにも、統計学を使う立場にある本学の学 生には一読を薦めたい。
ロボット(RUR)
- チャペック著 千野栄一訳 岩波文庫
ロボットという言葉が初めて使用された有名な戯曲だ。SFの古典であり、名著である。 物語の展開も結末もとにかく面白い。久しぶりに読み返したが十分楽しめた。
鳥凧
- 後藤脩平著 誠文堂新光社
昔、凧を作って揚げることに凝っていた時期があって、その頃書店で偶然見つけたの が、このちょっと変わった写真集だ。本物そっくりの鳥の形をした凧を揚げている写 真と、いくつかの鳥の形の凧の作り方が載っている。写真にはそれぞれ短文が添えら れていて、見ているだけで気持が和んでくる。この本の著者はきっと気持の優しいひ となのだろう。