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長谷川 知保(情報センター課)
『双頭の船』
池澤 夏樹【著】 新潮社
東日本大震災を背景に書かれた小説です。作者の池澤さんはこの本を「鎮魂のメルヘン」と話しています。
震災とメルヘンと結び付かないと思いますが、話は瀬戸内海にある小さなフェリーに乗って数人の人達が被災地へボランティア活動に出発するところから始まります。
小さなフェリーは、現地でボランティアをする人たちや飼い主とはぐれた動物たち、被災者が次々と乗り込んできてノアの方舟のようになり、だんだんと大きく成長していきます。
乗り込んできた動物や人の中には”あちら側”に渡れなかった人たちがまぎれていて、最初は動物たち、次は人間が不思議な人達に救われて”あちら側”へ渡っていきます。
この辺が池澤さんの言う「鎮魂のメルヘン」なのかもしれません。
池澤さん自身が震災後何度も現地でボランティア活動をされたそうで、不思議な話の中でも被災地の様子や人々の言葉はとてもリアルです。
話が始まる最初のページに「ひょっこりひょうたん島」の”泣くのはイヤだ、笑っちゃえ”の一文があるのですが、とてもこの歌がピッタリで、読んでいる間何度も頭の中を回っていました。
この不思議な船が最後にどうなるのか、気になる方はぜひ読んでみてください。
震災とメルヘンと結び付かないと思いますが、話は瀬戸内海にある小さなフェリーに乗って数人の人達が被災地へボランティア活動に出発するところから始まります。
小さなフェリーは、現地でボランティアをする人たちや飼い主とはぐれた動物たち、被災者が次々と乗り込んできてノアの方舟のようになり、だんだんと大きく成長していきます。
乗り込んできた動物や人の中には”あちら側”に渡れなかった人たちがまぎれていて、最初は動物たち、次は人間が不思議な人達に救われて”あちら側”へ渡っていきます。
この辺が池澤さんの言う「鎮魂のメルヘン」なのかもしれません。
池澤さん自身が震災後何度も現地でボランティア活動をされたそうで、不思議な話の中でも被災地の様子や人々の言葉はとてもリアルです。
話が始まる最初のページに「ひょっこりひょうたん島」の”泣くのはイヤだ、笑っちゃえ”の一文があるのですが、とてもこの歌がピッタリで、読んでいる間何度も頭の中を回っていました。
この不思議な船が最後にどうなるのか、気になる方はぜひ読んでみてください。