学生に薦める本 2014年版

江口 夏希(情報センター課)

『疾風ガール (光文社文庫)』

誉田哲也【著】 光文社
ドラマや映画で大ヒットした「ストロベリーナイト」で有名な誉田哲也作品「疾風ガール」を紹介します。誉田というと、コテコテのミステリー小説のイメージが強いかもしれませんが、この作品は一言で言うと、「青春モノ+ちょっとミステリー」です。

主人の夏美はロックバンド「ペルソナ・パラノイア」の19歳ギタリストで、見た目もかわいく、ギターの才能も天才的。その才能に惚れた「フェイス・プロモーション」の祐司は夏美のスカウトに必死の中、夏美がリスペクトしていたペルソナのボーカル薫が突然自殺してしまいます。なぜ薫が自殺したのか、夏美は祐司を引き連れて真実を解き明かしていく物語です。

物語は夏美、祐司のそれぞれの視点で進みます。学生のみなさんと同年代の女の子が主人公のお話なので、夏美に自分のイメージする人を当てはめて読み進めるのも楽しいと思います。普段の日常が細部まで再現されていて感情移入しやすい内容になっているので、ミステリーが苦手と言う人でもあっという間に読めてしまう作品になっています。

落ち込んだ気分の時やこれから頑張らなきゃいけない時に読むと気分を上げてくれる作品なのでぜひ読んでみてください。ちなみに続編に「ガール・ミーツ・ガール」という作品があるのですが、夏美のその後も読むことができます。気になった方はこちらもチェックしてみてください。
[OPAC]