学生に薦める本 2015年版

藤瀬 武彦

『日本人の誇り』

藤原正彦著 文藝春秋 2011.4(文春新書)
大ベストセラーとなった「国家の品格」に続いて出版された日本人の教科書(考え方・価値観の違いもあると思うが)とも言えるこの本を是非とも学生諸君に読んでもらいたい。自分の家族を愛するように、自分が通う大学を愛し、自分が住む地域や国を愛し、より良い社会をつくってほしいという気持ちから推薦した。
[OPAC]

『偽装国家 : 日本を覆う利権談合共産主義』

勝谷誠彦著 扶桑社 2007.3(扶桑社新書)
半世紀も生きるとどうしても世の中のおかしさや理不尽さを感じるものである。私がよく観る「そこまで言って委員会」というテレビ番組に以前出演していた勝谷氏に興味をもってこの本を読んでみたら、やや過激な発言・主張があるものの共感できるものが多かった。これもまたより良い社会をつくるため参考にしてほしい。
[OPAC]

『胎内で成人病は始まっている』

デイヴィッド・バーカー著、福岡秀興監修・解説 ソニーマガジンズ 2005.4
先進国の中で痩せている女性が顕著に多い国が日本であるにもかかわらず、20歳前後の日本人女性の8~9割が痩せ願望をもっているという異常な状況にある。この本の著者は長年にわたる疫学調査により、痩せた女性、つまり栄養失調の状態で妊娠して出産を行うことによりその子どもが将来的に高血圧や糖尿病などの成人病(生活習慣病)を発症する可能性が高くなるという「成人病胎児期発症説」を発表した。日本のスポーツ栄養学の権威である鈴木正成氏の著書「女は鍛えろ男は太るな」の題名のように、標準体型の女性がダイエット(食事制限)をすることは愚の骨頂であり、本来は運動トレーニングによるシェイプアップ(身体づくり)をすべきであるが、残念ながら本学の体育館トレーニング室における女子学生の年間利用者は皆無に等しい。痩せ願望をもっている、ダイエットに興味がある、運動トレーニングには興味がない、体育は嫌いだ、に該当する女子学生には次世代(自分の子ども)のためにも是非この本を読んでもらいたい。
[OPAC]