学生に薦める本 2015年版

吉澤 文寿

『ナグネ : 中国朝鮮族の友と日本』

最相葉月著 岩波書店 2015.3(岩波新書)
ノンフィクションライターの著者が中国朝鮮族の女性と過ごした16年間をつづる。
「中国朝鮮族」って何?という人もぜひ読んでみてください。
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『国家と秘密 隠される公文書』

久保亨・瀬畑源著 集英社 2014.10(集英社新書)

『歴史学が問う 公文書管理と情報公開 特定秘密保護法下の課題』

安藤正人・久保亨・吉田裕編 大月書店 2015年
日本の公文書管理の歴史と現在について、他国の状況と比較しながら、分かりやすく紹介している。「特定秘密保護法」の問題を考える上でも有益です。
なお、類書でこの問題を詳しく掘り下げた論文集として、安藤正人・久保亨・吉田裕編『歴史学が問う 公文書管理と情報公開 特定秘密保護法下の課題』(大月書店、2015年)があります。
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『降りられない船 セウォル号沈没事故からみた韓国』

ウ・ソックン著 CUON 2014.10
昨年発生したフェリー・セウォル号沈没事故について、「船」を軸に考察しています。著者は、この事故を通して見えてくる韓国社会の現状を真摯に問うています。
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『九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響』

加藤直樹著 ころから 2014.3
「日本史(近現代)/アジアと日本」の授業でも紹介した本です。現在の日本のヘイトスピーチの源流をたどるという問題意識から、幅広く取材されています。関東大震災時の朝鮮人虐殺について知るなら、まずこの本をおすすめします。
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『隣りの国の真実』 韓国・北朝鮮篇

高安雄一著 日経BP社 2012.11
「北朝鮮は最貧国ではない」「北朝鮮の成人識字率は100%」「韓国債務の対GDP比は日本よりはるかに少ない」「所得格差は韓国より日本の方が大きい」など、断片的な情報だけで勘違いしたり、よくわかっていなかったことがテーマとなっていて、おもしろいです。データの読み方の勉強にもなります。
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