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西山 茂
『Rocket Boys』
H. H. Hickam, Jr. Delta Publishing 2000年
退職した NASA の技術者であり、作家でもある著者の回顧録的な小説。登場人物は実在 であり、ほぼ実名で出てくる。小説としての脚色はあるが、ほぼ事実だと言っている。 New English Wave という雑誌の書評欄に紹介された英語版を読んだのだが、翻訳版もあ るようである。
West Virginia の炭鉱の町、Coalwood に住む少年が、ソ連の Sputnik の打ち上げとそれ に対抗する米国の宇宙開発に刺激され、通学する高校(Big Creek High School)に通う仲 間を集め(すべて男子)、ロケット作りを始める。この仲間は、最初、自分たちを Rocket Boys (本の題名になっている)と呼んでいたが、途中でBig Creek Missile Agency(略称BCMA) と名前を変えて活動する。Big Creek High School の学生は、アメリカンフットボールでは ある程度知られているが、学業では芳しくない。この BCMA が、科学の先生、周りの人た ちの協力を得て、技術をブラッシュアップしていき、最後に全国科学大会(National Science Fair)で優勝するまでを描いている。両親との関係、兄弟との関係、友人関係が細かく描か れている。恋愛あり、事件あり、等様々な情景がもりこまれており、飽きさせない。
ロケットをより高く飛ばすために、数学が苦手な著者が、教師から送られたロケットの本を 理解し、ロケット作りに役立たせるため、微積分を独学で習得していくが、これは、本学の 学生や教員に聞かせたいような話である。数学は抽象的な学問であるが、抽象的なままでは、 多くの学生(人)がその有用性や目的が理解できず、苦手意識が先立って、これを習得でき ないでいる。しかし、ひとたび目標ができれば、数学に積極的に取り組むみこれを修得する ことが可能であると私は思っている。
少年たちが夢に向かって突き進む姿が克明に描かれており、本学の学生たちにもその姿 勢を見習ってもらいたいと思う。。
この本に書かれている、主人公(著者)と母親、父親との関係は、ほぼ同世代の私には、 我が国の家庭を見ているようで、ホームステイの経験のない私には、米国という国をより身 近に感じた 1 冊でもある。
また、米国の小さな町は、その人間関係が日本の私の生まれ育った町(新潟)とよく似て いるとも感じた。町中に噂があっという間に広がるのは Fence-line-Telegram があるから だと説明しているが、表現が違うが同様の現象は日本でも、少なくとも私の時代の新潟には存在して、表現が面白いと思うと同時に、またしても親しみを感じた。
母親は、一定の距離をおいて、一貫して主人公をサポートする。父親は無関心を装いなが ら、実は重要な役回りを演じている。父親の陰に陽の支援がなければ、そして、父親が影響 をもつ炭鉱会社(の支社のようなもの)の協力がなければ、著者及びその仲間の努力があっ ても全国科学大会に優勝することはできなかったであろう。
語は、全般的にそんなに難しくないが、後半では文脈や単語に難しいものが出てくる。しかし、全体として見ればそんなに難しい英語ではない。学生には是非英語で読んでもらいたい一冊である。A5 版程度の大きさで 368 ページ。
West Virginia の炭鉱の町、Coalwood に住む少年が、ソ連の Sputnik の打ち上げとそれ に対抗する米国の宇宙開発に刺激され、通学する高校(Big Creek High School)に通う仲 間を集め(すべて男子)、ロケット作りを始める。この仲間は、最初、自分たちを Rocket Boys (本の題名になっている)と呼んでいたが、途中でBig Creek Missile Agency(略称BCMA) と名前を変えて活動する。Big Creek High School の学生は、アメリカンフットボールでは ある程度知られているが、学業では芳しくない。この BCMA が、科学の先生、周りの人た ちの協力を得て、技術をブラッシュアップしていき、最後に全国科学大会(National Science Fair)で優勝するまでを描いている。両親との関係、兄弟との関係、友人関係が細かく描か れている。恋愛あり、事件あり、等様々な情景がもりこまれており、飽きさせない。
ロケットをより高く飛ばすために、数学が苦手な著者が、教師から送られたロケットの本を 理解し、ロケット作りに役立たせるため、微積分を独学で習得していくが、これは、本学の 学生や教員に聞かせたいような話である。数学は抽象的な学問であるが、抽象的なままでは、 多くの学生(人)がその有用性や目的が理解できず、苦手意識が先立って、これを習得でき ないでいる。しかし、ひとたび目標ができれば、数学に積極的に取り組むみこれを修得する ことが可能であると私は思っている。
少年たちが夢に向かって突き進む姿が克明に描かれており、本学の学生たちにもその姿 勢を見習ってもらいたいと思う。。
この本に書かれている、主人公(著者)と母親、父親との関係は、ほぼ同世代の私には、 我が国の家庭を見ているようで、ホームステイの経験のない私には、米国という国をより身 近に感じた 1 冊でもある。
また、米国の小さな町は、その人間関係が日本の私の生まれ育った町(新潟)とよく似て いるとも感じた。町中に噂があっという間に広がるのは Fence-line-Telegram があるから だと説明しているが、表現が違うが同様の現象は日本でも、少なくとも私の時代の新潟には存在して、表現が面白いと思うと同時に、またしても親しみを感じた。
母親は、一定の距離をおいて、一貫して主人公をサポートする。父親は無関心を装いなが ら、実は重要な役回りを演じている。父親の陰に陽の支援がなければ、そして、父親が影響 をもつ炭鉱会社(の支社のようなもの)の協力がなければ、著者及びその仲間の努力があっ ても全国科学大会に優勝することはできなかったであろう。
語は、全般的にそんなに難しくないが、後半では文脈や単語に難しいものが出てくる。しかし、全体として見ればそんなに難しい英語ではない。学生には是非英語で読んでもらいたい一冊である。A5 版程度の大きさで 368 ページ。