学生に薦める本 2016年版

佐々木 寛

2015年度はあまりに忙しくて、このリストがつくれませんでした。ごめんなさい。今年度(2016年度)は、新たな気持ちでテキスト紹介いたします。今年は日本の針路が大きく決まっていく年ですね。選挙権も18歳から認められました。みなさんはそれぞれ一人の「公民=市民」として、決断が迫られます。今年は、その文脈で選びます。

『「積極的平和主義」は、紛争地になにをもたらすか?!』

谷山博史編著 合同出版 2015.7
まず、「安保法案」をどう考えるか。真の「国際貢献」とは何か。世界の最も深刻な紛争地域で長年に渡って活動を展開してきたJVCの皆さんの声に耳を傾けましょう。
[OPAC]

『18歳からはじめる憲法』

水島朝穂 法律文化社 2010.7
次に、憲法とは何か。「立憲主義」とは何かを考えましょう。今憲法を変えようとしている人たちが理想とする憲法案(「自民党改憲草案」)とよ~く比較しながら。
[OPAC]

『シランフーナーの暴力』

知念ウシ 未来社 2013.9
次は沖縄。私たちが知っている沖縄ってどんなものでしょう。私たちと沖縄の関係は本当はどんなものでしょう? 沖縄は植民地。そしてあなたたちは、植民地主義者…。
[OPAC]

『ぼくらの民主主義なんだぜ』

高橋源一郎 朝日新聞社 2015.5
 路上で民主主義を叫ぶSEALDSの若者たちを知っていますか? 彼らは変な人たち? 日常から自分の言葉と頭で考え、しっかり語ることを「民主主義」と呼びます。
[OPAC]

『Z』

コスタ・ガブラス監督 1969年

(「Z」は版元品切れのため所蔵していません。)

『パプーシャの黒い瞳』

クラウゼ夫妻監督 2013年
最後は2本の映画。「抵抗」とは何か。社会的に「生きる」とはどういうことか…。孤独と連帯の意味について。この「超」名作をできれば友だちと一緒に鑑賞し、議論をしてみてください。