学生に薦める本 2016年版

佐藤 広樹(学務課)

『流星ワゴン』

重松清 講談社 2002.2
 「38歳、秋。ある日、僕と同い歳の父親に出逢った――。僕らは、友達になれるだろうか?」。「チュウさん(父)」が「一雄(自殺願望の息子)」へ放つフレーズは、意外と現代人が欲している言葉(ダイレクトな)であり、間違った当たり前を正してくれるような、「教訓」が随所にあります。
 家族愛だけではなく、どの世代・性別にも共通する「過去」(後悔)から「今」を見つめ、「後悔を抱えて生きている」ことに抗うのではなく、それを許容してくれるメッセージがありました。
[OPAC]