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学生に薦める本 2016年版
星野 元(理事長)
「郷土の碩学」
- 小田大蔵[ほか]著 新潟日報事業社 2004.12
新潟日報社に働いておよそ半世紀。まさに活字と共に生きてきた人生だが、入社同期に“本の虫”がいる。関西の私立大学出身で今でも元気なので、あまり悪口?は言えないが、入社前の合宿で「オレは大学時代に本を三千冊読んだ」と豪語した。四年間の計算だと一日二冊から三冊読んだことになる。「ウソだろう」と同期の連中がからかったら真っ赤になって反論した顔が忘れられない。
その彼が学芸部デスク時代に中心になって取り組んだ五年間にわたる新聞連載をまとめたものである。
各界の十九名の方々が六十七名の碩学について執筆した。県出身者で著名な人物はもちろん、学問的業績を遺しながらも県民にあまり知られていない存在にも目を向けている。
「学ぶ」ことの意味を先人たちの努力に学びたい。
その彼が学芸部デスク時代に中心になって取り組んだ五年間にわたる新聞連載をまとめたものである。
各界の十九名の方々が六十七名の碩学について執筆した。県出身者で著名な人物はもちろん、学問的業績を遺しながらも県民にあまり知られていない存在にも目を向けている。
「学ぶ」ことの意味を先人たちの努力に学びたい。
こうした本音は普段はあまり表に出てこないが、その米国民の本音をくすぐっている。
「アメリカ素描」は、著者の旅行体験と見聞が文明論として書いてある。アメリカ大統領選ではよく「東部のエスタブリッシュメント」「既成権威」という言葉が登場する。著者はその反対の、別の国ともいわれる西海岸のカリフォルニアを回った。多民族国家アメリカを知るうえでは、おもしろいと思う。