学生に薦める本 2017年版

上西園 武良

『科学の発見』

スティーヴン・ワインバーグ 文藝春秋 2016
著者はワインバーグ=サラム理論(電磁気力と弱い力を統合する理論)を完成させ、1979年のノーベル賞を受賞した著名な物理学者です。ただし、この本はテキサス大学の教養課程の学部生(1・2年生)向けに行った講義がもとになっているので、むつかしい物理の本ではないです。現代の科学者の目で「観察」「実験」「実証」をもとにした「科学」がどのように成立したのかをわかりやすく説明しています。私たちの日常の中では、電化製品や自動車など便利なものが使われていますが、これらが生まれたのは科学のお陰です。この本はその科学がどんな考え方から生まれたのかを教えてくれます。
[OPAC]